すばらしき買物の世界(ひっそりと第2回)

真夏の恒例インタビュー。再び買物番長の貝田以蔵さんに突撃取材を敢行した。(取材・構成=松浪勇太郎)


――どうも、こんにちは。
「ああん、なんですか、いきなり。今まさにアマンゾの発注ボタンをクリックしようとしてたのに」
――どうですか、最近買物の方は。
「そうだな、話してやらんこともないが最近だと革靴が特に気になるところだね」
――革靴ですか。
「ああ、そうだ。ビジネス用の黒の革靴だよ。6年近く手入れをしながら愛用していた靴に大分傷みが出てきてしまってね。中敷がベロリンとなっちゃってきたのさ」
――それは困りましたね。でも、それでしたら所謂インソールというやつですか。あれを買って敷けばいいんじゃないですか。
「そうはいかないよ、キミ。一応やってみたんだけど元々の中敷がベロリンQだからさ。そこにインソール入れたところで足の裏の感触がくっちゃらはぴはぴになっちゃうよ」
――また、くっちゃらはぴはぴですか。前回も仰ってましたけど微風ほどの反応も無かったですね。お好きなんですか、あゆ。
「そ、そんなことねえよ!ちょっと面白いかなーって思っただけだよ!」
――お顔が赤くなってますよ。
「う、うるさい!インタビュー中止するぞ!」
――ああ、すいません(ニヤニヤ)。そういや、あゆ、なぜかエスカップのCMに出てますね。
「オーライ。初めて見たときは正直なんとも言えない気持ちになったよ」
――そこは同意しますね。
「なんなんだろうね、あれ。なんかもはやサイバーパンクの域にいってると思うよ」
――あゆってなんかCGみたいですもんね…まあ、あゆの話は置いといて、そういや貝田さんって映画とかは?
「よく聞いてくれたね。ブルーレイのプレイヤーを腐らせておくのも勿体無いからね。最近ブルーレイソフトを買おうと思ってるんだ」
――ほう。どういったジャンルのを?アナルですか?
「始めからアダルトカテゴリーに絞るのはやめて頂けるかな。私だって映画観るよ。ロッキーとかロッキー2とかロッキー3とか」
――筋肉ばっかりですね。
「サンキュー。まだハートはブレイブだからね。いつでも血湧き肉踊るぜ」
――激しいアクションがお好きなんですね。激しすぎて内臓が飛び散ったりするのはどうですか。
スプラッターは別に好きでも嫌いでもないな。そこまで強い拒否感もないね」
――おや。意外です。
「内臓なんて皆持ってるもんだからね。ただ普通は見られないってだけで。内臓が飛び出すのを見て『気持ち悪い!』っていう反応はなんか違う気がするな。内臓が可哀相だよ」
――映画館でもカップルがあまりにキャーキャー騒いだりするのを見ると確かにウンザリしますね。
「あれたまんねえよな。どうせあいつら内臓気持ち悪いとか言ってて、見終わったあと焼肉屋でホルモン食ったりしてんだぞ。んでホルモンたらふく食った後にどうせファックしてんだぞ!いいか、ホルモンだぞ!テッチャンとかコリコリ食ってんだぞ!『キミのコリコリもこんな感じかな?』なんちてな!」
――それは大変ですね。
「互いにニンニクくせえ息してるくせに!彼女のビラビラしたホルモンは気持ち悪くないんですかネー!?」
――映画で内臓見た後、内臓食べには行かないんじゃないですか。
「そんなことないよ。私も以前は吉原あたりで遊んだ後に焼肉食べてたもんだよ。ホルモン見た後ホルモン食べてたよ。ネッチョリとしてコッテリとした嗚呼上野の夜だよ。あの頃の私は壷漬けカルビで、お前は青春デンデケデケデケだった。わかるかなあ、わっかん」
――インタビュー続けてよろしいですか。
「なんだい、今いいところだったのに。前から思ってたけど、キミのそういうとこ良くないと思うよ。大体キミは昔からそうだったよ。そう、あの18の春のときなんか」
――今日はママゴハン食べに行かないんですか。
「ああ、ママの麻婆豆腐は最高さ!山椒が決めてだね!」