思い出の扉を開ける



先日所用があり学生街で晩飯を取ることになった。
フラフラと歩くわたくしの目に飛び込んできた「キッチンカロリー」の看板。
もうそんなにカロリーはいらないなと思いながらも、懐かしさもあり入店。
定番の「カロリー焼き」を一口噛み締めるごとに学生時代の思い出がフラッシュバックする。


はしかにかかって2週間も高熱にうなされた大学2年生。
一度も行ったことのない学園祭。
授業ばっかり出て、友達もいないのにムダに順調に取れた単位。
やることがないので普通に夕方に帰ってたらオフクロに言われた「こんなに早く帰ってくる大学生っている?」という言葉。
エトセトラ、エトセトラ。


どれもこれも甘酸っぱい記憶だ。


胸の奥を揺さぶられるような感情に襲われながら、懐かしい味を堪能した。


もうすっかりオッサンになってしまったが、この味だけは変わらずわたくしをあの頃の気持ちに戻してくれることを再認しながら店を出たのであった。


ちなみに、キッチンカロリーには2回しか行った事はない。