『シャバダバロック100選』 #001変拍子でシャバのダバ



近頃はすっかりデジタルでモバイバル(モバイル&サバイバル)な時代なので、エロス&セクシャルな動画を見るのも大体ネット経由やDVDだったりすることが多いのではないでしょうか。HDDにダウンロードすれば半永久的に美しい画質でズドン。DVDであってもHDDであっても保存はラクチンチン。


だがしかし、VHS全盛期を通ってきたわたくしには、便利ですが若干物足りない。
たとえば、陰でコソコソと友達からマル秘映像(飯島愛ではなく飯島恋とか)ダビングしてもらう。そのとき、ラベルになんと書くか。そこに趣やその人のセンスが表れるというものではないでしょうか。あなたならなんとそこに書くか。おそらく最近の若人たちはナニも思いつかないのではないでしょうか。わかったか、このクソガキどもが。
そしてたとえば、家族の目を盗んでビデオをデッキにズンドコと挿入。観賞後、少し汗ばみ震える手でイジェクトボタンを押下。おっとどっこい、ところがテープが絡んで出てこない。頭の中は真っ白でボタンを連打するけど、ビデオはウンニャウンニャ言うばかりで出てこない。「アアア、アアア」と呟き右往左往。このパニックに比べたら、人生の大半のトラブルもなんてことないですよ。わかったか、このクソガキどもが。

      • -

All That to the Wall

All That to the Wall



デジタルもいいけどアナル、じゃなかった、アナログも良いもの。アナログのなんとも人間臭い所や不便もまとめて楽しむのが本当の大人というものです。アナルに関しては個人の自由にすればよいと思います。


で、残念ながら我らがアマンゾでも売り切れになってるこちらのアルバム。変拍子というのか変な転調というのか、なんとも人間臭い。ひょっとしたらものすごいスキルを持っているのかもしれないけど、良い意味で「やる気ありますか?」と問いたくなるような不思議なユルさが魅力です。しかし、その裏側には張り詰めた緊張感があるようなないような。焦らしが上手いというのか、なんというか。ヤラせてくれそうで意外とヤらせてくれない感じというか。「アート」っぽいけど決してシャレオツではない、この音源のそういった魅力を最大限引き出すには男おいどん独りで聴くか、或いは冴えない男たちの馬鹿野郎を集めて地べたに這いつくばって不味いピザとかシャバダバ食いながら聴きましょう。