なんでも作家のせいにすんなよ



仕事が終わらず、オフィスフロアから一人減り、二人減り、気がつくと残っているのはオレを含めて数人ばかり。息抜きに誰かと話をしようにも、ほとんど話したこともない人ばかりなので悶々としたまま作業。明日に仕事を残したまま溜息交じりに会社を出るのよ23時。
ケータイには珍しくも「仕事終わったら飲みにおいでよ」とのお誘い。とてもじゃないけど今から行く気にはなれないっす、というわけで嘆息しながらお断りのメール。
こういうことを繰り返し、オレはただでさえ少ない交友関係を限りなくゼロに近づけてしまうのだろう。
独り、家での軽く一杯を楽しみにしながら帰途に着く。誰とも話をするのでもなく仕事して、たった一人帰宅してリラックスして本当の自分に戻る。


・・・・・・こんな生活をしている人は、自分を作家と思えばいいんじゃないだろうか。作家プレイだ。
「締め切りに追われちゃって」とか「今週もカンヅメだよ」とか「今夜は銀座の文壇バーだ」(実際は魚民)とか。
そうやって考えていくと、寂しい生活もちょっとワクワクしないだろうか。21世紀の孤独もシャバダバな感じでいけそうじゃないだろうか。
パートナーのいる方は夜の方も是非作家プレイで。谷崎とか内田百輭とか永井荷風とかいいんじゃないすか。太宰とかだと死んじゃいそうだから気をつけて!それはそれで燃えたりして!