台湾の夜はワンワンニャンニャン(最終日)



最終日なのだ。
もはや正直当時のことは遠い記憶の彼方に消え去りつつあるので、少しずつ思い出しながら書いていこうと思う。


最終日、わたくしたちは午前4時に目を覚ました。「なんでこんなに早くに起きなきゃならねえんだこのスットコドッコイ」とお互いを罵り合いながらバカスカと水分補給をし、ジャバダバとしょんべんをかましドタバタとチェックアウトへ。
「こんなに朝早いんだからホテルも気を利かしてお弁当とか用意してくれたりなんかしちゃったりなんかしないかね」
「そんなタマかよこのホテルがよ!このスットコドッコイが!」
さらに激しく口汚く罵り合いながらズッコンバッコンとフロントに駆けつけてチェックアウトを済ませる。頼んでおいたタクシーはバッチリ来ているようだ。やるじゃないかスットコホテルのくせに。ほんじゃまあお世話になりました、そんじゃさいならと出ようとするとフロントがすっとわたくしらに2つの紙箱を差し出した。
「コレ、オ弁当デース」
オレは目を伏せ黙って受け取りとっととタクシーに乗り込む。
「エアポート?クウコウ?」
オレたちは黙って頷き、シートに背を預け、目を閉じた。


「飛ばせ」


オレはドスの利いた低音で一言指示し、再び目を閉じる。瞼の裏側には旅の記憶が残像としてプレイバックされる。そして目を開けてみれば窓の外には流れていく微かな家の灯り。後方にものすごい速度で流れていく。それはもうもんのすごいスピードでビュンビュンとすっとんでいく。メーターをそっと覗き見すると針は140キロを示している。飛ばせとは言ったがなにもこんなに飛ばさなくてもいいぞ。もうちょっと加減ってもんがあるだろう。わかれよ、もう!
予定よりも早い時刻に空港に見事到着し、貰ったお弁当をフガフガと食べて、とっとと飛行機に乗り込む。乗り込んじまったらこっちのもんだ。席に着くなりフガフガと眠りに落ち、愛する島国ジャパンについたとき、時刻は午前11時でしたとさ。


で、かったるいからさっさと家に帰って洗濯して寝た。あとラーメン食った。
「やっぱりニッポンがイチバンだね!」
うまかったです。おしまい。